カワサキ KZ1000S エディ・ローソン1982年 
 アメリカ・カワサキで出稿したこの雑誌広告の格好よさが 
このモデルを作りたいと思ったきっかけです。
 ヨーロッパに続き、市販車ベースの1000ccモンスターが競っていた 
アメリカAMAスーパーバイク・レースでも 
若手のエディ・ローソンを得て、大活躍し始めていた 
カワサキ・グリーンミーニーの自信に溢れた広告だと思いませんか。

広告によれば「手造りの市販レーサーKZ1000Sをほんの少数用意 
しているのでカワサキUSAのMr.Bob Moffitに連絡をとれ」
と書いてあります。
とはいえ生産台数は25台(30台ともいわれる)とほんの少数ですから 
一般の人に買えるわけもありません。
写真のゼッケン#21はまさにエディ・ローソン車で 
ワークス・チューンそのものでしょう。

そんな訳で81年・82年のエディ・ローソン車の写真を沢山集めましたが 
まあ各部が違うわ違うわ。
レース毎にどこかを変えていたのではないかと思われるほど様々です。
基本的には82年のデイトナ時のセミカウルなしの車輌を 
ベースに作ろうと思ったのですが、各パーツについてはかなり怪しい。
熱狂的なファンには怒られそうな、いわゆるフルーツポンチ(寄せ集め)状態です。
そんな訳で今回は実車についての解説は遠慮しておきます。



製作に当たって:
20数年前とはいえ、私にとっては
こんなに新しいバイクを作ったことがありませんので
エレールのZ1000キットでこのKZも簡単に作れるものだと実に甘く考えて始めてしまったのですが
とんでもない大間違いでした。
その苦労は製作中頁を見て戴くとして
実感としてはXR750のフル・スクラッチよりも手間がかかったような気がします。
1/8ですから異様に大きく、細部を再現しようとするときりがない。
くたびれ果てました。
こんなスケールに慣れてしまった私は
もう1/12以下は作れないんじゃないかと思います。(笑)

HDXR750 in Progress
キットについて:
昔、小出師匠の元へ通っていたときにエレール・キットは 
よく作らせてもらった記憶があります。
空冷フィンを1枚1枚積層していくと見事に彫りの深いエンジンが 
出来上がる感激は他のキットでは味わえない体験でした。
特に印象に残っているのはノートンコマンドやラベルダ750です。
しかし1/8はデカく大まかで、細部まで破綻なく作り上げるのは 
当時の私には至難の技でした。
今回思う存分作り込みしてみてやっとエレールの素晴らしさを 
堪能した気がします。

製作中にも書きましたように、今回はエレールのカワサキ・シリーズ 
からゴディエ・ジェヌーを選び改造したのですが 
結局前輪18インチは改造できずちょっぴり心残りです。

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